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北城尚子

いわゆるナッキーである。
庄司陽子先生の「生徒諸君!」の主人公。

彼女は私と同い年だった。いや、実際には14歳年上になるのだがw
調べてみると1977年連載開始(=私の生まれた年)で14歳だからね。

私が読み始めたのが彼女と同じ14歳。
私自身が荒れ放題に荒れていた年で、色々やらかして大人たちに「自宅でおとなしくしていなさい」と閉じ込められていた時。
この頃に手塚治虫先生や庄司先生、吉田聡先生の作品に心が救われ、比して「ほぼまっとうな道」を歩み始めた。
特にこの「生徒諸君!」は影響を受けた。2日ほどで読み終え、数日後に再度読み返した作品とその時の自分の背景と合わせて、作品内容も今でも詳細に記憶している。

当初10話で終わるはずだったこの作品、1984年までの7年間という長い連載期間であった。
作品の詳細については「少女漫画の画にアレルギーがない限り」は読んでみて欲しい。
もう中学生・高校生という年代を超えた人たちにはきっと「こんな学生でありたかった」「似たような経験はしてるなぁ」と思うだろうし、子を持つ親であれば「我が子もこんな学生生活を送れたら」と思える事だろう。





およそこの作品とは遠い中学生だった。
陰鬱で、明日すらもどうでもいいような暗い日々。
他人の痛み・自分の痛みですらどうでもいいような。
親は嫌いじゃなかったし、大人も理解のある人が多かったから、別に何かへのあてつけとかそういうのでグレてた訳ではなかった。
今思えば「刺激がなかった」のがイヤだったんだろうなぁと思った。
何も無い日々ほどいい、と今では思える訳だから…やはり子供だったんでしょうねぇ。

タイトルの「北城尚子」は全くの逆の人格。明るく誠実、ハキハキとした人。
おそらく、自分が「こうありたい」と思っていたタイプの人なんだと思う。
この作品を読んでからの学校生活が明るくなったのは言うまでも無い。
さらに、登場人物「沖田成利」がワンダーフォーゲル部に入り、登山をしていて、それに影響を受けて登山趣味の叔父と共に色々と渡り歩いた時期もあった。
心だけじゃなく、身体も鍛えられ、満たされたような気がする。


そして・・・
30を目前にした今、教師編を読んでいる。会社の帰りに単行本を購入し、電車で読むのが日課となっている。
知らぬ間に5歳も彼女より年上になってしまっていた(苦笑
苦悩の日々から解放される手助けとなった作品の続編である。過去の「学生編」の場面が蘇えるとどうしても涙腺がゆるむ。
電車で目をうるませながら漫画を読むサラリーマン。様にならんな・・・w
by shivaryu | 2007-05-28 14:07 | 日常