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ハードボイルド・エッグ/荻原浩

本屋さんで何か読む本ないかなーって物色してると平積みされてる本作が目に入った。
冒頭だけサラっと見て探偵モノで「まぁたまにはいいよなー」って感じで。
でもえらく時間がかかった・・・読了して面白かったなーという感想なのに。
別に文章が重たいとかそういうのじゃなく。内容が眠いとかってのでもなく。
多分、予想に反した長さだったからだと思う。
名探偵コナンみたいなもんだと思って読むと息切れする。
だってコナンは短いストーリーで1~2話完結でしょ。
本作は一冊で一つの話、イメージ的にコナンが10話ぐらいかけて展開する感じだからw
甘く見積もったらダメだね、うん。

現実ってこんなもんよなーw っていうハードボイルド小説。
ぶっちゃけ、時代錯誤ではあると思うのね。
それゆえの現代社会(=現実)との落差が楽しい。

レイモンド・チャンドラーを読んだ事はないのだが・・・こんな回りくどい言い方するもんなの?っていう文体。
・・・いやぁ、ハードボイルドってこういうもんか。
何かに付けて皮肉っぽい言い方。比喩表現・・・あれ、私こんな言い方するなぁw

そして、おそろしくツンデレな主人公w
男のツンデレってこういうの・・・だよね?っていう。
ハードボイルドに行きたくて探偵になった男。
殺人事件なんかを解き明かしたいのに、なぜか手元に来るのはペットの捜索や浮気調査ばかり。
今日もええもんのローファーをドブの水に濡らしながらいなくなったワンコを探す訳です。
美人秘書が欲しい!とかって言い出してペット捜索のポスター貼りつつ、美人秘書募集の貼り紙をしたりして・・・結果は読んでのお楽しみではある。
そこから話がトントンと転がっていき、そのまま話は続いていくんだと思ってたら・・・エンディングでほろっと来た。

続きとして「サニーサイド・エッグ」という作品があるので、また今度読もうと思います。
(平積みされてたのは多分、続編が文庫化されたとかそういう事だと思う。)
by shivaryu | 2011-02-21 03:06 | 読書