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これは恋愛小説。
読んでないけど感想を聞かせて、と渡された。

同じような感覚というのはないけど…生活する上での感情なんかはつぶさに感じ取れて、すぐに主人公の中へ入っていけた。

都会に住むと人になるべく関わらないようにと心がけるところがある。
(マンションなんかの集合住宅で、両隣や階下・階上の人がどんな人なのか知らないのもそういう事なんだろうと思う。)
損得の問題じゃない。得られるものがあるならそうするという訳じゃないけど、お互いに踏み込まれたくないから近寄らない。必要以上に、ではなくて必要ないと断定して。

主人公は女性。名前は未だない。
この女性の視点で描かれており、都会の中の一人として生きているからしばらく名前が出てこない。
名前は誰か複数の人間と接する時に必要になるもんだと気づいた。
二人称までで片付く場面では「わたし」「あなた」で済む。
もちろん、お互いに名前で呼び合う仲になれば、そうであればもっと近しい関係を感じられるが。

一人であれば自意識のみで生きられるため、生活空間もぼんやりするのだろうか。
無意識に近い状態で会社へ行き、仕事をし、帰宅をして寝る、を繰り返す。
その背景はボヤけていて、見えているようで見えていない。
そんな背景でたまたま起こった事から物語は転がり始める。

プロローグで宣言される。私のおかした「あやまち」と彼の「あやまち」によって恋が終わった事を。
恋愛小説のアプローチで最初からそれが終わったものというのも面白い。
そこから彼女のなにげない生活に変化が訪れ、恋は始まる。
そして彼のあやまちを知らされる。 ここで彼女はあやまちをおかしてしまう。
話としてはそれだけだが、彼女の毎日に多少でも同感をしていれば、きっと読後は暗い気持ちにはならないと思う。
もし次があるならば、きっと同じ轍は踏まないだろうな、と。

思った以上に自分が入り込んでしまっていたからか、何だか人恋しい気分になった。
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by shivaryu | 2010-08-29 19:50 | 読書
文庫本、読了。

遅効性ウイルスが日本で突如発生し、国民を恐怖に陥れた。その名はドゥーム・ウイルス。
発症すると2〜5年をかけて身体を蝕み、ちょっとした風邪などで合併症を引き起こし死に至らしめる。
治療法は未だ発見されていない。現段階の技術力では辛うじて発症後の進行を遅れさせるのみ。

そんなウイルスの特効薬配布される、とインターネット掲示板(感染者の開設したサイトなど)で書き込まれた。
具体的な場所・時間と共に。
数日で書き込みは消されてしまったが、不治の病に頭を悩ませる感染者の家族は一様にその噂を信じる。
藁にもすがる思いで。

噂を信じて集まった者達は宣告される。
「今からマラソン・自転車・水泳によるレースを始める。ゴールした者には特効薬を提供しよう」


ってな具合に始まる本作、様々な人間模様を織り交ぜつつ、危険なレースに挑む。
リアル今日とかの猛暑に、訓練されてない素人が一縷の望を賭けて戦う。
…まぁ普通に無理で、どんどん脱落者は増えていく。
参加者の中には歪んだ心の者もおり、開催者も思わぬ展開になったりする。
また、国家や警察は関与しておらず、マスコミもどこからか寄せられる謎のFAXを頼りに中継生放送する。
放送していながら、予測不能の番組なのだ。

まぁ本作のみではないが、山田式ご都合主義によって、競技者からレースの目的は明かされない。
何のために、何処へ向かって必死に走りつづけるのか。それもわからぬままTV局は追う。

今回は絶望成分が少なく、相変わらず大オチのインパクトもなく…。
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Meg

車に乗ってると音楽欲しくなってラジオつけるじゃないですか。
なにげなく聞いてたんですよ。FMラジオ。
いつもはiPod繋いでるんですが、それができない状況で。

んでね、メグって人の曲がかかったんですよ。新譜だかなんだかで。
「あれ、この感じ・・・Perfumeっぽいぞ」と。
で、携帯でラジオ局のサイト開いて曲名とアーティスト名をチェックしといて・・・
軽くwikiで調べたわけですよ。
安心の「ナカタヤスタカ」ブランドです。(Perfumeのプロデューサーさんです。)

前述のDVDを借りた発端なんだけど、MegのCDを借りたんですよ。
思いついたら全力ですよ。あったアルバム全部レンタル。
まー、当たりもハズレもありますわな。
でもやっぱりエレクトロポップというか、テクノっぽいのは今の自分にはハマってくる。

一番好きだなって思ったのがJOKERという曲。
ちょっとポールモーリアっぽい?


あとナカタブランドっつったらこういうの!ってのがTELEPHONE


Perfumeはビジュアル面でも魅かれるものがあった訳ですよ。
この方もwikiで見るとファッション関係にも携わってらっしゃるという事でちょっと期待してたんですよ。
(そこはググったりしてなかった。)
ジャケ写じゃなくて歌詞カードの中の画像でビックリした。
そんなにかわいくな・・・いや素朴な感じでいいと思います。

とりあえず衝撃的な1枚をチラっと。
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by shivaryu | 2010-08-22 01:45 | 音楽
小栗くんカッコいいよな。
役者としてすごくかっこいい人だと思う。

元の題材は芥川龍之介の「藪の中」に出るキャラクター多襄丸にスポットを当てている。
読んでないですよ・・・観る前に読めばよかったと後悔してる。
これ、映画公開時に観に行きたいとは思ってたけど、何か理由があってダメだったのなぁ。

話の背景は平安時代・足利幕府の頃。
もう政権としても瓦解しつつあり、都落ちする人も多いところから末期かと。

代々、守護職にある畠山家の次男坊・直光(小栗旬)が主人公。
次男ゆえに将来的に家長になる訳でもなく、ただ兄・信綱(池内博之)を補佐する事を思っていた。
そして、少年時代からずっと傍らには阿古姫(柴本幸)があり、直光を慕っていた。
さらに盗人として捕らえられていた所を助け、共に育った桜丸(田中圭)。

青年となり、阿古の父親・大納言が流行り病に倒れてしまう。
これを受けて将軍(萩原健一)は「大納言の娘・阿古を娶った者を管領職につける」と言い出す。

名門畠山家は管領職に就くことは揺るがない。
世襲に則れば長男の信綱である。だが、条件にある阿古が慕うのは直光。
バックにある将軍が欲するのは「大納言の隠し財産」
ここに将軍の小姓となって寵愛を受けていた桜丸が絡んで話をかき混ぜる。

まぁそんなゴタゴタで直光は阿古姫を連れて都から落ち延びようとする。
が、山中で噂高き盗賊・多襄丸(松方弘樹)に出会う。

柴本幸の演技って見たの初めてだと思う。
基本はきれいな女性なんだけど、作中で憎悪の混ざった表情をする時があるんだけど、そのときがものすっごく不細工なのね。
表情でこれだけ性格を表わして場面に合わせて使い分けられるってすごいなって思った。

なにより華を添えたのが、直光が盗賊となった時に傍らにいる道兼(ドウケン:やべきょうすけ)。
いい味を出すよなぁ、この人は。
他の人には演じる事ができないんじゃないか。
クローズZEROではちょっとキャラの位置付けに無理があった気がする。
今回は完全に役としてはハマってた。輝いてたなぁ。

やー、いい作品だった。またそのうち観たくなる気がする。
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by shivaryu | 2010-08-22 01:21 | 映画
ちょっとTSUTAYAへ行きまして。出来心で借りてしまいまして・・・。
観てなかったのよ。

いやぁ、ハリソン・フォードが相変わらず大振りの拳で戦ってるのを見て安心した。
が、眠っていたはずのショーンコネリー欲が発生。
返しに行ったついでにインディ3作目か007でも、とかちょっと思ったけどやめといた。

で、本作だが・・・そもそもは考古学者の冒険譚だよな?インディシリーズって。
考古学というものを台無しにするストーリーだった気がする。
大オチで宇宙人はちょっとなぁ・・・w
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by shivaryu | 2010-08-22 00:44 | 映画
働かない大人は棄ててしまえ…通称・棄民法を政府は施行した。

未曾有の不景気を迎え、日本政府は大胆な法を敷いた。
18歳以上の就職していない者は特務機関DEOにより逮捕され、無人島へ送り込まれる。
但し、免罪の為に保護者が一定金額を支払うことで執行を免れる事は可能。
また、島で500日間過ごした者は復帰できる。

様々な理由を抱えて島へ流された若者達。
男4・女1のグループで生活は始まる。
果たして生き抜くことは出来るのか…
無人島とはいえ、島民を追い出して造られたもの。
水道・ガス・電気のライフラインは絶たれているが、雨露を凌げる場所もあれば、急に強制退去させられたであろう島ゆえ、食料も多少はある。
平和的な生活からスタートするが、餓えは仲間との信頼など簡単に打ち砕く…

山田作品によくある極限状態だが、人間ドラマもしっかり描かれ、エンディングまで気の抜けない展開。
絶望だらけだが、最後の大オチは評価できる。
読みごたえのある良作だと思う。
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by shivaryu | 2010-08-21 20:10 | 読書
ちょっとオチにガッカリした。

アジアのA国との戦時下、主人公と親友はテロリストに拉致される。
テロリストは日本政府と交渉する。「二人の命が惜しければ攻撃を停止せよ」
しかし首相はA国へ復讐心を持って戦っていた。
ゆえに二人は見捨てられてしまう。首相は要求を無視したのだ。
テロリストは逆上し、親友を銃で撃ち、パラシュートを着けて飛行機から空へ放つ。
追うように突き落とされる無防備な主人公・・・彼が生き残るためにはパラシュートのある親友に落下速度で追いつかなければならない。

極限状態の描写は結構うまいんだと思う。
今回は他の作品にもある飢餓との戦い、行く宛もなくジャングルを彷徨うシーンに加えて究極のスカイダイビングもあったが、それらの描写は想像力を掻き立てるものだと思う。
でもなぁ・・・ラストがなぁ。
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by shivaryu | 2010-08-07 18:38 | 読書
絶望感と見事な"裏切られた感"たっぷりな読後感。

とある男が転職し看守となる。
だがしかし、ただの看守じゃないらしい。
受刑者と、受刑者の見るモニターを確認する「観察者」だった。
どうしてもお金が入り用な状況で、おかしいと思いつつ引き受ける。
それは彼にとってとても酷い仕事だった…

スイッチを押すときにも出てくる日本政府の機関YSCの実験にまつわる物語。
子供を過酷な状況に置いて観察する。
その観察する者をも観察しているのがこの機関の特徴とも言える。

基本的に感情移入しやすく、優しい。
まぁこの主人公のようになるのがある意味で通常かもしれない。
物語に入り込む程に裏切られた感は深まると思う。
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