人気ブログランキング | 話題のタグを見る

後ろを向いて歩いてみる(仮想)

神社のススメ ~神主のひとりごと~よりTB

読ませて頂いて、ふと気付いた。
自分の過去が改ざんされている可能性がある、と。

正確には、「されている」という訳ではない。「改ざんしている」。

自分なりに過去へ思いを馳せてみた。
1年前の記憶…なんだか曖昧
3年前の記憶…ちょっと思い出さなきゃよかったとヘコむ
5年前の記憶…大雑把に掴めないが、細かなエピソードは出てくる
10年前の記憶…専門学校の頃。インパクトの強いエピソードが多い
20年前の記憶…小学3年生。担任がよかった。割と覚えてる。
25年前の記憶…幼稚園の年中さん。(3年保育の2年目)


さて、ここからだ。
年中さんの頃の記憶は割とある。
小学校は校区が違ったため、中学で改めて知り合った仲間との思い出もあるし、好きな女の子を意識していたのもこの頃だったという記憶があるからだ。
しかし、年少さんになると…どうもおかしい。
というのも、「自分の実体験=当時、大人の視線で見た私」であり「実体験により感じた事=それを聞かされた時に想像した感情」になっている。
あたかも、その当時を自分が覚えていて、その当時に自分が感じたという記憶に「なっている」のだ。






3歳の時のエピソード。
母の同級生で、結婚されて近くへ引っ越して来た人がいた。

母は高校を卒業して以来、ずっと同窓会の幹事をしており、人付き合いが多い。
(まぁ大体が人見知りせず仲良くなれる人だから顔が広い。)
何かあれば私の手を引いて遊び連れていってくれたらしい。

例外なく、私を連れてバスに乗ってその人の家へ遊びに行った。
どこへ行ってもそうだが、訪問客には冷たいジュースなり飲み物を提供する。
「ジュース飲む?」と聞かれたが、私は首を横に振ったそうだ。

私は小学校へ入るまで、ジュースを飲んだことがなかった。
まぁそれを要求することもなかったのだが。
私の中で「飲み物=お茶」だったらしい。
まぁ飲むと言えばヤカンに作り置いた麦茶か、その時々に淹れた緑茶を飲んでいた。
わざわざジュースを買ってきて飲ませる、という事は親がしていなかったから。
私もそれで満足していたため、別にプラッシーが欲しいだのバャリース持って来いだのとは言わなかったらしい。
わざわざお茶以外のものを飲みたいという事も言い出してないらしい。

母とその人は紅茶で手土産の洋菓子を楽しむつもりで淹れ、私には緑茶が出された。
新婚さんであるその人も母も(当然ながら同級生なので)26歳。話もはずむ。
そんな中、母の膝の上で緑茶をすするガキ司馬。
話の腰を折るようにこう言ったそうだ。
「もうちょっとおいしいお茶ない?」

どうも緑茶を淹れてくれたものの、茶葉を替えていなかったため、味が薄かったらしい。
大人2人、赤面である。

という話を、その人が我が家に訪問された際に聞かされた。
赤面した16歳の司馬。
聞けば、確かに茶葉は朝食時に2度ほど出した後のものだったらしく、改めて「あのときはゴメンねぇ」と言われたが…13年越しのゴメンはさすがに恥ずかしい。
「まさか3歳の子供に見破られるとは思ってなかったわぁ。」と言われたけど…客に対して手抜きしちゃダメっしょwと突っ込んだ訳ですが。
(まぁそこはそれ、新婚早々+引越し早々で新居への来客に慣れてなかった、という言い訳もあるし、私自身は気にしてないからどうでもいいんですが。)

とまぁ聞かされたものの、その光景やエピソードには全くの記憶がなかった。
が、だ。
それがどういう事か今思うと、その光景や様子が割と鮮明に蘇えるのだ。
聞かされた「過去の出来事」が、覚えのない自分の記憶の空白に「埋め込まれた」のだ。
埋め込まれたというよりも「空いてたから入れといた」というべきか。

…余談が長くなったけど、こういう経験ないです?
私は思い返したら他にもちょっとあるんですけど。
2歳の時に亡くなった父方の祖父との記憶とかがそう。
聞かされた当時は「全くもって身に覚えのない話」だったのに、今だと「あったなぁ、そういう事も」ってな感じ…
幸いにもそれらのエピソードに関しては「そんな記憶ねぇよ、と思った自分」と「あぁ、そんな時期もございました、っと思ってる自分」が区別できているけど、これが区別できずに「実際に起こった事」として認識されていたら…。
もしそういう認識がされたら面白いから、誰かに嘘の記憶を埋め込んで既成事実にしてしまう実験をしてみようかなw
(既に誰かにそういう事をされている可能性もあるけどね…?)
by shivaryu | 2007-06-27 14:53 | 日常