長い腕/川崎 草志

これぞミステリー! なんだろうか。そんな気がした。
横溝正史賞を受賞されている作品らしく、確かにミステリー!って感じだった。

ゲームソフト会社に働いている「島汐路」が主人公。
とある昔でいう村の庄屋の次女である。
閉塞された田舎社会に嫌気がさしたか数年で職場を変えるライフスタイル。

ゲーム会社に勤めていたという作者、冒頭で汐路がゲーム製作に携わる描写をするんだけど、非常によくできていて、知らなかったゲーム製作の裏側というのが少し見えてくる。

すでに彼女は今の職場を辞めるつもりでいた。そして、しばらく実家へ帰って、海外のソフト会社で働こうと。
担当しているゲームが発売されるまで、とは行かなくなるがデザイナーとしての職務は完了していた事もあり、次のステップへと進む事を決めていた。

そんな時に勤めている会社で事件が起きる。
製作プロデューサーとデザイナー班長が無理心中をしてしまう。
その現場を目の当たりにし、過去を思い出す汐路。
そして、事件を自分なりに追う中で姉との会話で調べた実家周辺での事件との奇妙な接点。

ゲーム製作に関する事も然り、あまり普段ふれない知識にもめぐり合えるかも知れない。
この一冊は面白かった。大きなどんでん返しはないが安定した読後感。
序盤はダレたが、中盤以降はサクサク読み進めた。
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by shivaryu | 2010-09-14 02:05 | 読書